動いているものを撮影
コンパクトデジカメは、被写体にピントが合うのに時間がかかるため、動いているものを撮影するのが苦手です。でも、カメラにある各機能を利用することで、動いているものでも、ブレにくく撮影することができます。
シャッター速度を速くする
まず、動きの速い被写体を撮影する場合には、シャッター速度を速くするのが効果的です。お使いのコンパクトデジカメで下限シャッター速度を変更して、できるだけ速くしてください。
私が使っているコンパクトデジカメの場合、下限シャッター速度は、1/200秒から1秒の範囲を選ぶことができます。なので、シャッター速度を最も速くするには、1/200秒を選択することになります。
ISO感度を高める
シャッタースピードを速くすると、写真が暗く写りやすくなります。なので、できるだけ明るい場所で撮影した方が良いのですが、それでも暗く写ってしまう場合は、ISO感度を変更します。
ISO感度は、数値を高くするほど明るく写ります。
動いているものを撮影する場合、速いものはISO感度を高くした方が良いでしょう。動きが遅いものは、ブレにくいので、ISO感度を変更しなくても、きれいに写すことができます。
ISO感度を高くすると、ノイズ(写真がザラザラした感じになること)が増えるので、あまりにノイズが気になる場合は、ISO感度を低くするか、カラーモードで滑らかに写すように設定すれば、ノイズが減ります。
オートフォーカスモードでピントが合うのを速くする
動いているものを撮影する場合、ピントが速く合わないと被写体がぼやけてしまいます。
お使いのコンパクトデジカメのオートフォーカスモードで、ピントを速く合わせることができる場合には、最も速い設定にしてください。
連写機能を使う
動きが速いものを撮影する場合、複数枚の写真を撮るのにその都度、シャッターを押していたのでは、撮り損なうことがあります。
なので、お使いのコンパクトデジカメに連写機能が付いている場合には、動きの速いものを撮影する際はオンにしておくと良いでしょう。
動きが速いものを撮影してみる
それでは動きの速いものを撮影してみましょう。
動きが速いものと言えば、車や電車などがありますが、今回は走っている馬を撮影してみました。
コンパクトデジカメでも、走っている馬がぶれずに撮影できていますね。高機能なカメラでなくでも、これくらいの写真なら、コンパクトデジカメでも十分に撮影可能です。
設定は、以下の通りです。
- シャッター速度=1/500秒
- ISO=800
- オートフォーカス=高速
- 連写オン
下限シャッター速度を1/125秒に設定しましたが、実際のシャッター速度は1/500秒でした。連写は、1秒間で最高5枚撮ることができるのですが、今回は1秒間で2.5枚に設定して撮影しています。
連写中は、カメラを動かさずに構えていなければなりませんが、これが結構難しく、どうしても連写中は上下左右に動いてしまいます。なので、下のようにフェンスが写りこんでしまっている写真も数枚ありました。
上のような失敗写真もありますが、連写を使うことで、きれいな写真を1枚でも多く撮影できるので、動いているものを撮影する際は連写を使うと良いでしょう。
水が流れているように撮影する
動いているものには、動物や乗り物の他に川や滝などの水の流れもあります。
オートモードで、実際に流れている水を撮影した場合、以下のような写真になります。
滝が写っていることはわかりますが、水が上から下に流れ落ちているようには見えません。これは、水しぶきが、はっきりと見えていることが理由です。
滝が流れているように写すためには、シャッター速度を遅くして、あえて動きがぶれるようにします。
先ほどの写真と比較して、水しぶきが細かくなっています。それにより、水が上から下に流れているように見えますね。
このように水の流れを表現したいときには、シャッター速度を遅くするのが有効です。ただし、シャッター速度が遅くなると、それだけカメラを静止させておかなければならない時間が長くなるので、写真全体がぶれやすくなります。